2017年12月16日土曜日

art rainbow 2017 その2

 昌原と馬山 


 今回の渡航先は韓国の中でもあまり聞いたことがない昌原という場所だ。金海空港から迎えのバスで1時間、テレビで見たことのある朝鮮の風景を眺めながら走っていく。着いた昌原大学で女性メンバーを下ろし、男性は別の場所で泊まってもらうとまた移動。着いたのは馬山という町にあるエレベーターもないゲストハウスだった。
 話を聞くと、男性メンバーは同室。他の部屋で泊っている人が1名と、その建物を管理している人たちも何人か住んでいるようだった。ゲストハウスのオーナーに話を聞くと、カフェギャラリーを 併設しているからそこで絵を描けとのこと。少し事前の話は違うがまあしょうがない。ほかのメンバーと交流は難しそうだが、結局そこで制作を始めることにした。
 馬山から昌原まではバスで約1時間。しかも時刻表がないので動きづらい。そんなこともあってあまり昌原には出向かず、パーティや全員集合の日程以外は馬山で籠ることに。プロジェクトの目的はアーティスト同士の交流だと聞いたのだけれど、仲良くなったのはゲストハウスの人々や現地の人だった。
 ギャラリーでの制作をオープンな形にすることでカフェに寄ったお客さんが興味をもって見に来てくれる。韓国ではあまり美術が浸透していないようで、油絵をやっているというだけで相当珍しいようだ。人が来るたび描き方を解説し、写真を撮られながら作業する。時には修学旅行生の集団がオーナーに開設してもらいながら見学することもあった。流行りのスイーツに群がるように興味津々で絵を見ていく韓国の人をみていると、この国の美術はこれから活気づいていくかもしれないと思わされた。 
 そうやって、馬山で生活していると、韓国の人は親切なことに気付く。コンビニで商品を買う時にお得な商品を教えてくれるし、言葉が通じない時は日本語が分かる人をさがしてくれる。ゲストハウスの人や、宿泊客にも食事をご馳走になった。その辺で知り合ったおじさん達もたこ焼きを奢ってくれた。テレビの中で騒いでる日韓問題なんてなかったように皆フレンドリーなのがとてもうれしかった。

2017年12月9日土曜日

art rainbow 2017 その1

日本から韓国へ

韓国には行ったことがない。キムチの国というイメージしかないし、韓国の美術に関しても知っていることは何もなかった。

今回のプロジェクトは2週間で作品を制作し、現地の美術館で展示すると事前の説明にあった。だが2週間というのは短い。油絵を真面目にやろうとすれば下地を作る段階で終わってしまう。さらに韓国の油絵事情がよく分からないので、完全現地制作は危険とみて事前準備をすることにした。
ちょいちょい服をテーマに絵を描くので、韓国と日本の服の差違に目を向けようと思ったが、いくら調べても韓国の服も日本の服も大差がないので辞めにした。そんなとき韓国のお土産で調べてみると、お面(河回仮面)がでてきた。日本も面があるし、文化の違いとしても面白いので両国のお面をセレクトして描くことに決めた。
油絵を海外に運送する方法は二つ。1つは莫大な金額を払って空輸。もうひとつはコンテナにつめて船で運ぶかだ。予算的にも難しいので、今回は1度描いたキャンバスをパネルから外し、丸めて持っていくことに。普段の石膏地は巻いた瞬間に割れるので、地塗りにアクリルジェッソを採用。それにアクリルガッシュで描画をした後、油彩で着色するプランをとることにした。

渡韓する数日前に能面と河回仮面の絵は8割方完成。しかし2つとも小さめなの作品なので美術館の規模も考え、運搬できる最大サイズの作品を準備することに、そして合計三枚を製図ケース2本に詰めて飛行機に乗った。